動かざる血が動く

脈の沈んだ状態が長らく続いていた方が、ここ最近脈に変化がでてきました。
脈が浮いてきたのです。

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以前の沈んだ脈が示していたものは、動かない血がお腹にたまっている状態でした。
宿食・宿便・筋腫といった塊や、余剰の栄養分が身体にあることを現しています。

見た目は痩せておられるので、この沈んだ重々しい脈は、この方にふさわしくありませんでした。
いつも口癖のように「しんどいー。だるいー。」と言われるのは、本当に身体が「しんどく、だるい」状態だったのでしょう。

そんな沈んだ脈であったのが、春先より浮いた状態に転じてきました。
「お腹の血が動いたか?!」とはやる心を抑え、日常の変化を確認します。脈だけですべてを決める事はできません。

聞けば…「ここ最近調子がよく元気な時があり」「仕事もとても忙しかったけれどまあ乗り切れた」との事。
更に…「香水のコレクションを始めた」とか。これは、よいことです。

香りを楽しむとか、美味しいものを食べるとか、お酒を飲むとか、旅行にいくとか…それらはすべて、元気なからだがあってこそ。

当たり前のことが当たり前でなくなった身体を、当たり前のことができる身体に戻す為、鍼灸はあるのだと、思いを新たに。