月別アーカイブ: 2013年5月

五兪穴の楽屋裏

ひそかに思っていることがある。五兪穴の運用法は「鍼師が自らを治療する中」で磨き上げられていったものではなかろうか、ということである。

五兪穴は「井・滎・兪・経・合」の五穴。すべて肘より先、膝より先にある経穴で、臨床上とても重要な「ツボ」となる。流派や理論の違いはあってもこの五兪穴の役割は等しく大きい。

五兪穴、原穴、郄穴、絡穴、募穴、背部兪穴とある要穴の中でも、「五兪穴」にはひとつの家族のようなまとまりを感じる。「原穴、郄穴、絡穴」にはその親戚くらいの距離感を感じるし、「募穴、背部兪穴」などはまったく別の一族という感じがする。要穴とひとくくりには出来ないそれぞれの「生い立ち」がある。

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経絡治療での全身調整

「全身調整」と聞くと何を想像するか?

まず思い浮かぶのは「骨格調整」や「姿勢・バランスの調整」といった、
形のはっきり見えるもの。

次に浮かぶのは「自立神経調整」や「血のめぐりの調整」といった、
直接は見えないけれども、形のわかるもの。

では、経絡治療でいうところの「全身調整」とはどのようなものか?
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金属アレルギー改善

首藤傳明先生は「超旋刺」の浅い鍼でもって、1日に10回以上もご自身の治療をされるそうです。

その話を始めて聞いたのは鍼灸学生時代で、その時は「ふーん」という感想だけでした。
当時は「経絡治療」にも「病証学」にも出会っていませんでしたので、
その程度の受け止め方しか出来なかったのです。

「知らない」という事や「気づかない」という事は、まことにもったいないものですね。
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