先日、興福寺の木造千手観音菩薩立像を拝する機会がありました。
千手観音の千本の手は、一切衆生を漏らさず救済しようとする、
観音菩薩の慈悲の大きさを表しているといいます。
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千手観音の像は、日本でも日本以外のアジアの国でも多く造られており、
華麗な装飾が施されたものなど、様々な様式があります。
千の手という姿が、仏師の創作意欲をかきたてるのかもしれませんね。
興福寺の千手観音は、「華々しさ」より「力強さ」を感じます。
その手のひとつひとつは、「飾り」や「象徴」といったものではなく、
実際に、「動き」「働く」手に見えました。
夜中に動きだして、こっそり道路工事とかしててもおかしくないなぁ、
などと想像してしまいました。個人的感想ですが。。
5メートルを超える大きな立像は、
木の温かさゆえか、素朴で力強い感じが致しました。
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この千手観音の前に立った時、人はどんな事を思うのだろう?
自らの苦しみの救済を願うのか
観音様への感謝を捧げるのか
観音様のように自身も働く事を誓うのか
あなたは、何を思いますか?