経絡治療での全身調整

「全身調整」と聞くと何を想像するか?

まず思い浮かぶのは「骨格調整」や「姿勢・バランスの調整」といった、
形のはっきり見えるもの。

次に浮かぶのは「自立神経調整」や「血のめぐりの調整」といった、
直接は見えないけれども、形のわかるもの。

では、経絡治療でいうところの「全身調整」とはどのようなものか?

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「調整」という言葉について考えてみる。
「調整」と聞くと何を想像するか?

「仕事の調整」「人の調整」「機械の調整」といったように、
何か「あちらこちらと細かく動き回るもの」といったイメージが浮かぶ。

例えば、仕事の現場において一番大変なのは「調整役」ではないか?

一つの部署を優遇すれば、必ず他の部署にしわ寄せが来る。
そこをどのように調整するべきか・・・

政治の世界においても陰で大きな働きをしているのは「調整役」の人ではないか?

一方の要望を通せば、必ず他方で不満が噴出する。
どこに「落としどころ」を見つけるか・・・

あちらを盛り立てれば、こちらを抑え、足りていないところには気をくばり、
あちらの主張もこちらの主張も出来るだけ穏便にまとまるように、
一点だけを見るのではなく、関わりのあるものすべてが上手くいくように、
細かく地道に少しづつ、時間をかけて、説き伏せてまわる・・・

そんな地味な、縁の下の力持ちのような働きが、
経絡治療でいうところの「全身調整」かな、と思う。

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