ケミカルというもの その2

中国茶のお茶請けには、ナッツやドライフルーツがよく出されます。

もっとお手軽にするならば、さつまいもやかぼちゃの薄切りをフライパンで焼いただけ、といったものを合わせてもとてもおいしいです。

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繊細な中国茶にはナチュラルなものが合います。お茶の味が更に引き立ちます。けれど、何か添加物の入ったお菓子だと途端にお茶の味が壊れるのです。

まずお茶を頂いてその香りと味を楽しみます。続いてケミカルなお菓子を口にします。そして再びお茶を頂くと・・見事に味や香りが壊されているのが分かります。

始めに感じた豊かさがどこにもないのです。ケミカル一色に塗り込められ麻痺する感じです。

味覚を壊して去っていくケミカルな味のパワーにそれはそれは驚きます。

先日開いたお茶会にて、参加されたお一人がひどく後悔されておられました。聞けば、お茶会の始まる前に菓子パンを食べてしまったのだ、という事でした。

その方は、お茶を頂いてもいつもと同じような味や香りが感じられない異変に気付き、菓子パンを食べてきた事に思い当たったそうです。

添加物の入った食品を避ける事の方が難しい世の中ではあります。けれど知らず知らず身体に蓄積されたそれらは一体どれほどの影響を及ぼしているのだろうと思います。

ケミカルなお香やお菓子の「ある種破壊的な力」に慣れきってしまうと、それらに気付く事は難しいです。刺激には慣れていくという生物の適応能力故、仕方のない事です。

けれどお茶やお香を通して自身の感覚に問う事を覚えると、それらの違和感は実に具体的に実感を伴って分かってきます。感覚をリセットする事はとても大切です。