魚の目・たこ・疣の鍼灸治療として、焦灼灸というものが古くからよく用いられています。
焦灼灸は、熱刺激により魚の目などの局所の組織を破壊し、はがれ落ちるのを待つもの。
=====
硬くなった魚の目にお灸をすえても、初めは熱さをまったく感じない為、熱さを感じるまで繰り返しお灸を据え続けるという、ちょっと刺激が強めのお灸です。
「魚の目には焦灼灸」というのが私の中でも定番でしたが、ふと、知熱灸を試したくなりました。
知熱灸は焦灼灸と比べると随分と優しい刺激のお灸です。最後までモグサを燃焼させずに途中で取り去るからです。
そんな優しい知熱灸で大丈夫かな?と思いましたが、これがまた意外にも、具合がよろしいようです。
どういいか?
底面直径が大きい為、熱感を感じやすい(知熱灸は1.2㎝、焦灼灸は0.2㎝)。
すぐに熱感を感じる為、治療時間が短かい。
底面が大きい為、局所の周辺部までじんわりと熱が浸透する。
・・そんなこんなで、魚の目の芯の部分というよりも周辺から全体が、平らかになっていっている。
魚の目といえば「削るか?焼くか?」と思われがちだけれど、そうでもないのかもしれない。